
こういった疑問に答えます。
本記事の内容 → 自律神経失調を治す食事と栄養
自律神経失調症を改善するためには「生活習慣」の見直しが不可欠であり、とりわけ「食生活」は「運動」と並び重要な項目です。
夕食が深夜になる、朝食を摂らない、コンビニなどの加工食品が中心。
こういった食生活を続けていると、大事な栄養素が摂取出来なくなるだけではなく、「食事」自体が「作業」になってしまい、食事を楽しむことも出来なくなってしまいます。
食事から充分な栄養素と幸福感を得られないことが長く続くと、良質な睡眠をとれなかったり、ストレスが溜まったり、無気力になったりと、自律神経のバランスを大きく崩す原因となります。
食生活と自律神経には密接な関係があり、重要なポイントは以下の6項目です。
1.朝食を重視する
2.糖質を制限する
3.たんぱく質をとる
4.DHAをとる
5.ビタミンB・Cをとる
6.カルシウムをとる
私は1人暮らしの期間中に食生活が崩れ、自律神経失調症を発症しました。
全てを毎食クリアするのは難しいですが、上記6項目を意識し少しずつでも食生活を改善していけば、自律神経失調症は回復に向かいます。
それでは、それぞれ見ていきましょう。
自律神経失調症を治す食生活1 朝食を重視する
私は1人暮らし期間中に朝食はほとんど摂っていませんでした。
朝は食欲が無かったり、ギリギリまで寝ていたりで、朝ご飯を食べない方も多いのではないでしょうか。
ですが、1日のうちに最も重視するべき食事は朝食です。朝目覚めて間もない状態ですと気づきにくいものですが、寝起きの体は相当消耗しているものと思って良いでしょう。
体温や血糖値は睡眠中に低下します。
これらを回復させるためには朝食での栄養摂取が不可欠です。また、朝食を食べないと体だけではなく脳も不活性化してしまい、物事を深く考えることが出来なくなってしまいます。
そして、慢性的な血流悪化に繋がり、自律神経に悪影響を及ぼしてしまいます。
自律神経失調症を治す食生活2 糖質を制限する
ケーキやアイスクリームといった「甘い食べ物」は、肥満の原因と分かっていながらもついつい手が出てしまいますよね。
このような甘い食べ物に含まれる「糖質」の摂取を制限する、いわゆる「糖質制限」は、痩せるための方法と思われがちですが、自律神経失調症とも深い関係があります。
甘い食べ物を摂取することで体に入った糖質は、それが代謝する際にビタミンB1を大量に消費します。
体内の糖質とビタミンB1のバランスが崩れると、体は酸性へと変化することが分かっています。
人は体が酸性化すると、強い疲労感を覚えたり、何事に対しても無気力になり、向上心や前向きな姿勢を失います。
このような状態が続くと、ストレスやイライラばかりが増えてしまい、時が経つにつれて自律神経失調症を発症するリスクが高まることになるのです。
自律神経失調症を治す食生活3 たんぱく質をとる
糖質制限とは逆にたんぱく質を積極的に摂取することは、仕事などで受け続けているストレスをやわらげる効果があります。
人は自分の体がストレスにさらされた時、ストレスから体を守ろうとするホルモンが分泌されます。
実はこのホルモンが分泌される時に体内のたんぱく質が大量に消費されることが分かっています。
すなわち、ストレスを感じる機会が多い方は積極的にたんぱく質を摂取して補う必要があるということになります。
ストレスが原因で自律神経失調症を発症する方は少なくありませんので、その予防策として日常の食生活の中で意識的にたんぱく質を摂取していく必要があります。
タンパク質の多い食材として、乳製品(牛乳・チーズ)、卵、肉(牛・豚・鳥)、魚(アジ・マグロ)、豆製品(豆腐・納豆・味噌)などが挙げられます。
自律神経失調症を治す食生活4 DHAをとる
DHAとは魚(特に青魚の油)に多く含まれている脂肪酸であり、脳の神経間の情報伝達を素早く・正確に行う働きがあります。
逆に、脳内のDHAが減少すると、記憶学習能力の低下や神経系の機能が悪化するといった実験結果があります。
簡単に言うと、DHAは「脳の働きを良くする栄養素」ということです。
また、血液の凝集を抑えたり、血管を滑らかにするなどの「血流改善」に効果があるので、自律神経失調症の症状を改善する栄養素であるともいえるのです。
具体的に「何を食べればいいのか」というと、「まぐろ、ぶり、さば、さんま」等を生で食べても、焼いて食べても変わらぬ量のDHAを摂取することが出来ます。
一人暮らしですと、魚を食べる習慣はなかなか付けづらいのですが、最低でも週に3回食べることが出来れば十分な効果が得られるはずです。
自律神経失調症を治す食生活5 ビタミンB・Cをとる
「ビタミンは体に良い」と幼少期からさんざん叩き込まれませんでしたか?
実際この言葉に嘘は無く体内にビタミンが不足すると、疲れが抜けなかったり、免疫力が弱まり風邪をひきやすくなったりしてしまいます。
ビタミンBは、脳の働きに必要でまた、自律神経の調整にも必要な重要なビタミンであり、肉類、魚介類、豆類に多く含まれています。
ビタミンCは、ストレスへの抵抗力を増やしたり、風邪に対する抵抗力をつける重要なビタミンであり、ピーマン、グレープフルーツ、ブロッコリーなどの野菜や果物に多く含まれています。
ストレスが多い方はその分ビタミンB・Cが大量に必要になります。
一人暮らしであっても、ビタミンB・Cを多く含む食材を意識的に食べ、少しずつストレス耐性を付けていきましょう。
自律神経失調症を治す食生活6 カルシウムをとる
「カルシウムが不足するとイライラしやすくなる」と耳にしたことがありますよね。
このカルシウムには脳細胞の興奮を抑える作用があり、マウスを使った実験でもその効果が証明されています。
現代の日本社会では、多くの人がストレスを受けており、カルシウムを積極的に摂取しなければなりません。
ところが、日本人はそもそもカルシウムの摂取量が不足していると言われています。
日本人全体のカルシウム摂取量が不足しているなかで、一人暮らしをしている方のカルシウム摂取量がとりわけ不足していることは言うまでもありません。
そして、脳の細胞内に十分なカルシウムが存在しているのであれば、ストレスの感じ方もやわらいでくるのです。
ストレスに強い体は自律神経失調症が発症するリスクも極めて低いです。
カルシウムを多く含む食材は、野菜・海藻・豆、牛乳・乳製品、小魚です。
特に牛乳・乳製品でカルシウムを摂取すると、全体の50%以上を体内で吸収出来ると言われています。
毎日牛乳を飲むだけでストレスに強い体に近づけます。
まとめ:一人暮らしが自律神経失調症を改善するための理想の食生活

自律神経失調症を改善するための理想の食生活は以下になります。
1.朝食を重視する
2.糖質を制限する
3.たんぱく質をとる
4.DHAをとる
5.ビタミンB・Cをとる
6.カルシウムをとる
特に一人暮らしの場合は、コンビニのお弁当やインスタント食品が主食となってしまい、栄養が偏ってしまうことも多いかと思います。
例えば夕飯がコンビニのお弁当だとしても、サラダだけは手作りにしたり、納豆やヨーグルトの発酵食品を付け加えるなど、ひと工夫をするだけで栄養バランスの取れた食事となります。
食生活は自律神経失調症を改善する大事な要素のひとつです。
少しづつでも良いので見直していきましょう。