
こんな誤解に答えます。
本記事の内容 → 自律神経失調症とお酒(アルコール)の深い関係の説明
「会社や家庭でのストレスを解消するにはお酒にかぎる!」
「お酒を飲むことでストレスが発散され体も心もスッキリ。」
こんな考えを持っていませんか?
自律神経にとって過度な飲酒はむしろ悪影響を与えます。
お酒(アルコール)の力で意識(脳)がマヒして、ストレスが発散されていると勘違いしているだけ。むしろ、アルコールが体内に入り刺激をもたらすことで、交感神経が過度に優位になり、自律神経は乱れることになります。
そして言うまでもありませんが、既に自律神経失調症を発症しているのであれば飲酒には細心の注意を払う必要があります。
お酒(アルコール)がもたらす自律神経への悪影響は以下の通りです。
・飲酒は交感神経が過度になり、副交感神経が低下する
・飲酒によって血流が悪化(血液ドロドロ状態)
・ただ飲酒が適量であればリラックスさせる効果あり
それではそれぞれ見ていきましょう。
お酒(アルコール)がもたらす自律神経への悪影響
お酒(アルコール)の摂取は一見ストレスを発散出来て、自律神経にも良い影響を与えるのではないかと思ってしまいます。
ですが、実際のところ過剰な飲酒は少しずつ貴方の自律神経を乱す原因となっているのです。
飲酒は交感神経が過度になり、副交感神経が低下する
お酒を飲むと気分が爽快になりストレスも吹っ飛ぶような感覚は確かにあります。
実はこの酔っぱらった状態が自律神経にとっては非常に危険なことなのです。
お酒を飲んでストレスが吹っ飛んだような感覚は実際のところ錯覚であることが多いのです。お酒を飲んで気持ちが良くなることは、意識(脳)がマヒしている状態を「気分がいいと」思い込んでいるだけであり、むしろ自律神経を乱していることがほとんどです。
お酒を飲むと「交感神経」が圧倒的に優位になり「副交感神経」は極端に低下します。
交感神経:アクセルの役割
交感神経が優位 = 興奮状態
副交感神経:ブレーキの役割
副交感神経が優位:リラックス状態
自律神経は興奮状態の「交感神経」とリラックス状態の「副交感神経」がバランスを取って成り立っています。
過度なお酒の摂取はいわば、アクセルをベタ踏みした状態であり興奮状態が続きます。
ストレスが吹っ飛ぶどころか、相当な負担を自律神経に強いていることを覚えておかなければなりません。
飲酒によって血流が悪化(血液ドロドロ状態)
お酒を多量に飲むことは体を脱水状態へ導きます。
お酒を飲むと頻繁にトイレ(おしっこ)に行きたくなりませんか?
アルコールは肝臓で分解されるのですが、実はこの時に大量の水分が消費されているのです。
この大量の水分をどこから持ってくるのかというと、それは「血液」です。
お酒を大量に摂取すればするほど血液から水分がなくなり、そして血液から水分がなくなると血液はどんどんドロドロになります。
ドロドロの血液が血流を悪化させるのは言うまでもなく、血流の悪化が自律神経のバランスを崩す原因となっていきます。
飲んだ翌日って頭が痛いじゃないですか。
これって、血液がドロドロで脳に血液が届きにくくなっているからですよ。
以前、「運動不足による血流悪化が自律神経失調症を招く」といった記事を書きましたが、飲酒によって血液がドロドロになっているうえに運動不足まで加わると、自律神経のバランスが猛スピードで崩れていくことになってしまいます。
ただ飲酒が適量であればリラックスさせる効果あり
では自律神経にとってお酒は絶対的な悪なのか?
そんなことはなく、適度な飲酒であれば副交感神経が活性化してリラックス状態になります。
過度な飲酒は副交感神経の機能を低下させ興奮状態で意識がマヒしてしまうだけではなく、内臓さえもマヒさせその機能を低下させてしまいます。
お酒を飲んで気持ち悪くなるのは内臓の機能が低下しているためです。
つまり、興奮したり、気持ち悪くなるまでお酒を飲まなければ、副交感神経が優位となり気持ちがリラックスして自律神経も落ち着くことになります。
「自分は酒に強い!」
と思っていても、その裏で自律神経はダメージを受けているのです。
まとめ:自律神経失調症とお酒(アルコール)の深い関係

お酒は「百薬の長」と言いますが、これはあくまでも適量を守った場合であり、適量であったとしても毎日の飲酒は確実に自律神経にダメージを与えます。
確かにお酒を飲むことは楽しいことです。
ですが、過度な飲酒でストレスが発散しているような感覚はアルコールがもたらす錯覚でありその裏では交感神経と副交感神経のバランスが崩れ、飲酒によってドロドロ血液も生まれ血流悪化を招きます。
当サイトが提唱している「自律神経失調症 = 血流悪化」の直接的な原因のひとつと言わざるおえません。
「自分はお酒に強いから大丈夫」という言葉は自律神経には当てはまりません。
忘れないようにしましょう。